猫と絵の田舎的暮らし+化物

百姓しながら猫三匹と暮らしております。気ままに絵などを描いたり日記のようなものを書いたりしております。 なお、絵は、ほとんどがPhotoshop Elements3.0によって描かれたものです。一日一絵を発表中。

御曹司島渡り4

 御曹司義経は風にまかせて船旅を続けました。八十日あまりしてまた新たに島が見えてきました。三十人ばかりの人たちが浜辺におりましたがなぜか皆裸です。
「この島は何島か?」と問うと
「ここは、かしまと申し隠れ無きはだか島です。」と答えます。
「何かのまじないか、神のお告げか何かでこのようなわけなのでしょうか?」
「いいえ、ただ昔からのならいでこのように裸なのです。」

 そして島民達が、「風吹けば寒くはあれどはだか島麻の衣のやうを知らねば」と歌うのを聞き義経は、船で南に向かいそこで上質の着物を大量に織らせてそれをはだか島の人たちに与えました。
 はだか島の人々は大変喜び喜見城まではまだ遠いですからこの島でお暮らしなさいと言うのを義経は、断ってまた船に乗り北を目指します。

次ぎにたどり着いた島の浜辺をうかがってみるとどこからともなく2〜30人の女が現れました。女達は喜びの声を上げて義経を取り囲みます。
「あらうれし、島の守り神がいらっしゃいました。」
「何事ですか、みなさん。まず話を聞かせてください。」
歓喜に満ちた女達に囲まれて義経は問いました。
「何年か前にも、男が三人渡ってまいりました。その時もその男達を切り刻み皆少しずつ家に持ち帰り守り神としました。今回もあなたを切り刻むのです。」
そう言ったかと思うと矛を構えて義経に飛びかかろうとします。
「少し待ちなさい。そうだその前に皆さんに笛を聞かせましょう。」
そう言うと義経は、腰のたいとう丸という笛を抜き出し色々な曲を吹いて聞かせました。

「なんとすばらしい音色だ事。島の守りにはしたいのだけれども、この笛の音も何時までも聞いていたい。」
女達はそう言って矛をうち捨て義経の笛に聞き入りました。
頃合いを見て義経は、
「私の国、日本国は、やがて蒙古退治に10万の兵が海を渡ります。その時この島に立ち寄らせましょう。一人を切り分けて守りとするよりも、一人の女が一人の男を夫として持った方がずっと良い守りになるでしょう。」
「まったくその通りです。」
女達も義経の提案に納得しようやくうち解けました。

しかしなぜ女ばかりで子孫が出来るのか不思議と問えば女達は、
「なぜか解りませんが、ここから南に南州という国がありそこから吹いてくる風に当たると私たちは身ごもるのです。そして生まれてくる子供はなぜか女ばかりなのです。ここは、女護の島と言います。」
そして義経は、いずれ男達を渡らせることを約束してまた北へ旅立ちました。



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三十日ほどしてまたある島に着きました。
見ると扇の丈ほどの猫達が三十ばかり現れました。
「この島は、何島ですか。」と問うと
「ここは、かくれもなき小さ子島と申します。またの名を菩薩島と申し毎日極楽より二十五の菩薩がやって来て管弦を奏で香を焚きそれは、すばらしい島でございます。また寿命も長く皆八百年も生きております。」
義経もこの菩薩の来迎を拝みたいと思い一日この島にとどまりました。それはこの世の極楽のような一日でした。    つづく




  1. 2007/12/24(月) 08:00:10|
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御曹司島渡り3

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御曹司義経は、十三の湊を旅立ちて通り過ぎたる島々は、ころんが島、大手島、ねこ島、いぬ島、まつ島、うし人島、おかの島、とら島、かぶと島、たけ島、もろが島、ゆみ島、鬼界が島、蛭が島。
およそ七十五日を費やしました。そして今日ようやく一つの島に上陸しました。

渚に出てみると背の高さ十丈(およそ三メートル)もある人たちが集まってきました。
腰より上は馬であり下は人という不思議な出で立ち。そしてよく見ると腰の当たりに皆、太鼓を付けている。
義経問う
「島人達よ、この島は何という島でしょうか?」
すると島人が、
「ここは、王せん島と申します。有名な馬人島とは、ここのことです。」
「そうですか、ところで皆さんが腰の当たりに付けている物は何ですか?」
「これは太鼓です。」
「何のために付けているのですか?」
「我々は、背があまりに高い物で、転んでしまったときに起きあがることが出来ません。助けを呼んでも声が届かないときにこの太鼓を鳴らして知らせるのです。」
義経は、馬人達とうち解けてしばらくの間旅の話などしておりましたが先を急ぐ物でもありあまり長居も無用とまた舟に乗り旅立っていきました。   つづく


現代の小説であれば、馬人島で一波乱と言うところでしょうが、御伽草子はあっさり流して次ぎえと話が進んでいきます。
しかし、転んだら一人で起きられないので太鼓で仲間に知らせるなど、なかなか面白い発想だと思います。

現代の作家の作品でも、よくこの人はどういう頭をしているのだろうとその奇抜な発想に感心することがありますが、実はそれらが、すでに江戸時代以前のモノの焼き直しと云うことが多いと云うことに最近気がついてきました。

なお、御伽草子の挿絵はもちろん本来猫ではありません。こういう擬人化は、現代でもよく見られますが大元は、鳥獣人物戯画で有ろうと云われます。
しかし江戸時代になると、こういった擬人化は、大変多く行われたようです。
中でも十返舎一九の作品には、道具が忠臣蔵をやると言うモノがあります。体は人間ですが顔は皆台所用品の何かというへんてこな物です。
動物に置き換えるぐらいなら当たり前ですが、道具に忠臣蔵をやらせてしまう当たり十九の非凡さを感じます。
  1. 2007/12/20(木) 07:47:48|
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御伽草子

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御伽草子より「御曹司島渡り」

御曹司義経が、平泉の秀衡もとに居たときの話。
「私はこれから都に上り天下を治めようと思うがいかがなものだろう」
「この国を治めるには、ただ力ばかりではいけません。」
「さすればどうすればよろしいか」
義経問えば秀衡答えて、
「この国から北へ海を渡ってまいりますと、蝦夷とも千島とも申す島がございます。
その中に喜見城という都がございます。そこのかねひら大王という王の内裏に「大日の法」
を記した巻物がございます。この巻物に記された秘法を使えば日本国はもう意のままです。」
とのこと。

しばしの間義経は、思案をしていたがようやく決意を固めその巻物を取りに行くことにしました。
津軽十三(とさ)の港より舟を出し喜見城へと旅立っていくのでした。



さてこれからどうなる事やら、、、お話ではありません。完結するまで根気が続くだろうかです。
  1. 2007/12/10(月) 22:52:40|
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穴子でからぬけ

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落語ネタ。穴子でからぬけの漫画はこちら

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  1. 2007/11/17(土) 16:29:18|
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ひなたぼこ

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ひなたぼっこの嬉しい季節です。
そろそろ紅葉でも見に行きたい気分ですね。


  1. 2007/11/08(木) 07:18:55|
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