御曹司義経は風にまかせて船旅を続けました。八十日あまりしてまた新たに島が見えてきました。三十人ばかりの人たちが浜辺におりましたがなぜか皆裸です。
「この島は何島か?」と問うと
「ここは、かしまと申し隠れ無きはだか島です。」と答えます。
「何かのまじないか、神のお告げか何かでこのようなわけなのでしょうか?」
「いいえ、ただ昔からのならいでこのように裸なのです。」
そして島民達が、「風吹けば寒くはあれどはだか島麻の衣のやうを知らねば」と歌うのを聞き義経は、船で南に向かいそこで上質の着物を大量に織らせてそれをはだか島の人たちに与えました。
はだか島の人々は大変喜び喜見城まではまだ遠いですからこの島でお暮らしなさいと言うのを義経は、断ってまた船に乗り北を目指します。
次ぎにたどり着いた島の浜辺をうかがってみるとどこからともなく2〜30人の女が現れました。女達は喜びの声を上げて義経を取り囲みます。
「あらうれし、島の守り神がいらっしゃいました。」
「何事ですか、みなさん。まず話を聞かせてください。」
歓喜に満ちた女達に囲まれて義経は問いました。
「何年か前にも、男が三人渡ってまいりました。その時もその男達を切り刻み皆少しずつ家に持ち帰り守り神としました。今回もあなたを切り刻むのです。」
そう言ったかと思うと矛を構えて義経に飛びかかろうとします。
「少し待ちなさい。そうだその前に皆さんに笛を聞かせましょう。」
そう言うと義経は、腰のたいとう丸という笛を抜き出し色々な曲を吹いて聞かせました。
「なんとすばらしい音色だ事。島の守りにはしたいのだけれども、この笛の音も何時までも聞いていたい。」
女達はそう言って矛をうち捨て義経の笛に聞き入りました。
頃合いを見て義経は、
「私の国、日本国は、やがて蒙古退治に10万の兵が海を渡ります。その時この島に立ち寄らせましょう。一人を切り分けて守りとするよりも、一人の女が一人の男を夫として持った方がずっと良い守りになるでしょう。」
「まったくその通りです。」
女達も義経の提案に納得しようやくうち解けました。
しかしなぜ女ばかりで子孫が出来るのか不思議と問えば女達は、
「なぜか解りませんが、ここから南に南州という国がありそこから吹いてくる風に当たると私たちは身ごもるのです。そして生まれてくる子供はなぜか女ばかりなのです。ここは、女護の島と言います。」
そして義経は、いずれ男達を渡らせることを約束してまた北へ旅立ちました。

三十日ほどしてまたある島に着きました。
見ると扇の丈ほどの猫達が三十ばかり現れました。
「この島は、何島ですか。」と問うと
「ここは、かくれもなき小さ子島と申します。またの名を菩薩島と申し毎日極楽より二十五の菩薩がやって来て管弦を奏で香を焚きそれは、すばらしい島でございます。また寿命も長く皆八百年も生きております。」
義経もこの菩薩の来迎を拝みたいと思い一日この島にとどまりました。それはこの世の極楽のような一日でした。 つづく
- 2007/12/24(月) 08:00:10|
- 猫の絵
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猫がうじゃうじゃ出てきて接待してくれたら、それは極楽

でございましょう。
- 2007/12/24(月) 23:49:08 |
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- MMMinMcity #SWfOwOYA
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始めの方に御曹司は「ねこ島」という所も訪れておりますが原典には島の名の記述しか有りません。
その島もどんな島だったのかひじょうに興味のわくところです。
- 2007/12/25(火) 21:48:18 |
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- みとさま #hSCFVYi.
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